徹底解説:白身魚の正体!なぜ白い身を持つのか

白身魚の身が白い理由は意外と知られていない。その正体は、生態に深く関わる筋肉の声質によるものだった?!マグロは赤身なのに、シーバスは白身その違いは一体?!

なぜ白身魚の身は白いのか?

白身魚の身が白い理由を知るには、赤身魚と比較してすることがもっともよい。赤身魚の代表例はマグロである。赤身のマグロはいわゆる「回遊魚」と呼ばれる魚です。

マグロは、エラに水を贈り続けることで呼吸をするため、泳ぎ続けなければ息ができなくなる。そのため、生きている間ずっと泳ぎ続ける必要がある。人間で例えると永遠にランニングをし続けているような宿命の魚だ。

実際、マグロが1年間で泳ぐ距離は地球1周分とされ、泳ぎ続けれる持久力が必要となる。この持久力のもととなるのが、赤い筋肉色素タンパク質の「ミオグロビン」が多く含まれる赤い筋肉である。ミオグロビンは酸素を取り込んで筋肉に蓄える役目があり、赤身の魚はこの酸素を使って泳ぐためのエネルギーを生み出している。

一方、白身のヒラメは地面にいるため持久力は必要ないが、餌を獲る時逃げる時など、いざという時に瞬時に素早く動く必要がある。そんな瞬発力が求められるヒラメは白筋が多く、その身は白身である。

赤い筋肉が酸素からエネルギーを取り出すのに対して、白い筋肉は、糖などをエネルギーに変換している。これは酸素を使うよりも大きく瞬発的な力を出せるためである。つまり、酸素を運ぶミオグロビンが少なくてもよいため身が白いのである。

白身魚の特徴

白身魚の例としては、タイ、ヒラメ、タラ、スズキ、アナゴ、ハリセンボン、アンコウ、マゴチなどが挙げられます。どの魚もあまり動き回るイメージはないですが、肉食性で獲物を捕食する際、瞬発的に動き回ります。

白身魚の味

白身魚は、淡白な味のため料理の幅はかなり広く活用することが出来ます。もちろん、白身の魚も新鮮なものは、お刺身が一番美味しくいただけます。

スーパーに惣菜ある白身魚のフライって何?

スーパーの惣菜コーナーで大きな身の割に安い「白身魚のフライ」、アジのフライなどは、ちゃんと魚の名前が入っているのに、白身魚のフライってなに?!と思いませんか?

妙に安いし怪しい魚なのかと思いきや、実は白身魚フライに使われている魚の代表がスケトウダラと呼ばれる普通の魚です。スケトウダラと聞くとあまり耳にしないと思いますが、2019年に日本でも15.6万トンも漁獲されており、広く安く流通している魚と言えます。ただ、近年は漁獲量が減っているとも言われています。

意外と知られていないのが「タラコ」です。タラコは、名前を見ると「タラの子」。もしかしたらマダラの卵だと思われているかもしれません。ところが、タラコの親はマダラではなく、スケトウダラなのです。

スケトウダラの外観

白身魚の美味しい食べ方&レシピ

白身魚のレシピとしてはいちばんはなんと言っても「刺身」でしょう。淡白でコリコリした食感の魚が白身魚には多いため、おすすめです。

一方で、堤防などで釣れるスズキなどの白身魚は、周りの環境に染まりやすく、刺身では食べれないことが多いので注意が必要です。

まとめ

本日は普段意識しない赤身魚と白身魚の違いについてまとめてみました!
知ってみるとなるほどと思うものの、意外と知らない人が多かったのではないでしょうか。

本ポータルサイトでは、魚に関する豆知識や釣り場の水中動画をマップ上にまとめたFicyMAPなどを公開しているので、ぜひご覧になってみてくださいね。

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スズキが捕食下手な意外な理由、効果的なルアーの動かし方とは?

シーバスが捕食下手と言われるのはホントだった… 小魚をバクバグと食べるイメージだが、実は泳ぎ方や捕食方法に欠陥的な特徴がありなかなか難攻しているのはご存知だろうか。

シーバスが捕食下手な理由とは?

シーバス通にはよくある話で、捕食が下手な魚と言われています。その理由としては2つあります。

1つ目は、「速い速度で長時間泳ぎ続けるのが苦手」という点です。青物が小魚を捕食する際、スピード任せに戦っても、自慢の泳力で追いついて食べれますが、シーバスは、小魚を追いかけても大抵の場合、のがしてしまいます。

泳ぎが早い魚には特徴があり、鱗が小さい傾向があります。これは水中での水の抵抗を下げるという点で重要で、青物などのウロコを想像するとわかりやすいでしょう。一方で、スズキは比較的鱗が大きい魚で、速く泳ぎ続けることができません。その代わり、口が大きく開くように特化しています。

2つ目の理由は、「小回りの効いた泳ぎができない」という点です。こちらの記事にもまとめましたが、魚には体型によって得意な泳ぎ方があり、ひらひらとターンするように泳ぐ小魚や青物のようにまっすぐ勢いよく泳ぐのが得意な魚がいます。スズキは、この中でも小回りの効いた泳ぎが得意ではない魚であり、小魚がターンするように泳ぐと取り逃してしまいます。

参考記事:知って得する、なぜ防波堤に魚がいるのか?その構造から図解してみた

シーバスの捕食の仕方は?

シーバスの捕食が下手と言いつつ、いろいろな戦略があるのはご存知でしょうか?

  1. 突撃捕食: シーバスは高速で水中を移動し、獲物を突撃することで捕食します。これは、獲物を追いかけることなく、一気に捕らえるため、非常に効率的な方法です。
  2. 待ち伏せ捕食: シーバスは水中に潜って獲物を待ち伏せ、獲物が近づいたら突撃します。これは、獲物が稀である場合や、獲物が警戒している場合に有効な方法です。
  3. 伏兵捕食: シーバスは水面下に潜って獲物を伏せ、獲物が近づいたら突撃します。これは、魚が水面に近づいて呼吸をしている時に有効な方法です。

シーバスは、捕食するために環境や獲物に応じて、柔軟に方法を選択することができます。

スズキの喰らいつきはやる気次第?

スズキの噛みつきの強さは、主にそのやる気次第です!というと大げさですが、気分によるというのもあながち間違えではありません。スズキは、獲物を見つけると興奮し、獲物を捕らえるために全力で補食しにいきます。やる気が高ければ、非常に丸呑みにかかるということができます。

また、スズキは、環境や生息地に応じて捕食する餌の種類を変える修正があります。例えば、淡水では、虫や小型の魚、淡水甲殻類などを捕食します。海水では、小型の魚、甲殻類、エビなどを捕食します。

丸呑みと噛みつき、食べ方によって釣れやすいルアーは変わるのか?

大前提、スズキは餌に対して噛み付くというより、丸呑みをする魚になります。

というのも、スズキの歯は小さく丸呑みした後のストッパー代わりにしかなっていません。

ここで釣り人として意識したいのは、ルアーは糸で引っ張っているので、丸呑みしずらいという点です。なぜなら、丸呑みというのは周りの水塊ごと餌を吸って口に入れるからです。糸で引っ張られていると周りの水は吸い込めるものの、ルアーは糸とつながっており吸い込まれないという結果になってしまいます。。。

タダ巻でシーバスがかかったとよく耳にするのは変に素早いアクションを入れるよりも糸がちょうどいい具合にたるんで吸い込まれやすくなるというのも関係しているのかもしれませんね!

スズキの特徴

まとめ

本日は、シーバスの捕食について、まとめてみました。

よくよく見てみると、スズキの歯は鋭利な形にはなっておらず、魚に噛み付いて息の根を止めるという形ではないので、丸呑みを前提とした魚なんだなと気付かされます!

もし釣り上げることがあれば、歯やウロコなど、いろいろみてみるのもいいでしょう!

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40超えたら痛風に気をつけろ。プリン体の多い魚とは?

代謝が悪くなり足腰の痛みが出だす40代以降、お金にも余裕ができ美味しいものをやっと食べれると思ったら、釣友から「痛風になった」と悲報が届きがちだが、痛風になりやすい魚とはいったい?

ちまたでよく聞く痛風がきつい理由

昨日まで元気に飲んでた同僚が突然、松葉杖!?

骨折かと思いよくよく理由を聞いてみると、「痛風」になったという場面は意外と目にする光景です。

痛風とは、前日に暴飲暴食し、次の日急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなることがあります。

風が吹いても痛いということで、一般的に「痛風」と呼ばれています。足の親ゆびのつけ根以外にも、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも激痛発作が起こることがあります[1]

痛風になる科学的なメカニズムとしては、暴飲暴食をすることで、血液中の尿酸値が上昇(高尿酸血症)し飽和溶解度を超えると、関節内に尿酸塩結晶が生じます。この尿酸の結晶が関節に沈着することで起こり、ある日突然腫れと激痛を起こします。具体的には、関節にたまった尿酸の結晶を白血球が処理する際、痛風発作(急性関節炎)が発生するとされています。

この高尿酸血症状態が長く続くと尿酸結石が腎臓に生じ、最悪腎機能が悪化して腎不全となってしまうので注意が必要です。

ちなみにこの尿酸の結晶、関節に沈着すると言われていますが、実際の形状はかなり痛々しいです..

痛風にならないためには?

上記のような痛風ですが、ならないためには次の2点が大切と言えます!

プリン体を取りすぎない食事にすること

体内で尿酸が発生する原因として、「プリン体」のとりすぎが挙げられます。食事から摂取されるプリン体は体内で最終的に尿酸に代謝されて尿酸を増大させます。そのため、肉や魚介類をたくさん食べると痛風になりやすいことが知られています。

また、アルコール飲料では、含まれるプリン体量はあまり多くはありませんが、アルコールの作用が加わって尿酸値が上昇します。

こちらの表に食品中プリン体含量(mg/100g)の一覧を載せていますが、白米100gにも25mgのプリン体が入っています。一方で、魚類には、その6倍近いプリン体(150mg前後)が入っており、注意が必要です!

なお、100gあたりのプリン体の保有量が多いのは、干物系となっています。こちらは、干物にすることで、水分が飛び、重さが軽くなるが、細胞の核の成分であるプリン体の量が減るわけではないため、相対的に高くなるという仕組みです。ニボシには、750mgとなっており、圧倒的にみえます…

肉も魚も食べれないとタンパク質が取れない…と焦ってしまいがちですが、逆に最も少ない部類でタンパク質を豊富に取れるものとしては「たまご」が挙げられます!
こちらは、プリン体の保有量がほぼ0mgなので、安心ですね。

魚類で最も多いのは、マイワシカツオでどちらも200mgを超えています。サビキ釣りでイワシを釣りすぎ、持って帰って頑張って食べた結果、痛風になったとなれば、笑い事では済ませなさそうですね><

尿酸を体から出すこと

次に、痛風にならないために重要なのは、尿酸を体に排出することになります!

ここで、血液中の尿酸値の下げ方についてよく誤解されがちなのですが、数時間で値が上下する血糖値と違って、

血清尿酸値を下げるには、2ヶ月間程度の長い期間をかけて、血液中の尿酸を排出していく必要があります。

尿酸値は、すぐになにかをしたからといって下がるというものでもないんです…

この血清尿酸値を下げるには、「有酸素運動」と「アルカリ性の食べ物の摂取」が有効とされています。

有酸素運動は、軽い散歩や運動が適切で、1日20分以上継続して実施すると効果が出やすいとされています。

ただし、筋トレなどの激しい運動を行うことは、逆効果になりうる可能性もあります。筋トレなどの無酸素運動では、筋肉が消耗し乳酸が増加するため、腎血流量の低下や尿酸の排泄機能が低下して尿酸値が上がってしまいます。

アルカリ性の食べ物の摂取が良いとされる理由は、腎臓から尿酸をたくさん排泄させるために尿をできるだけアルカリ性にすることが必要になります。 なぜなら、酸性では尿酸が溶けにくく、排泄がスムーズにいかないためです。

アルカリ性の食べ物の例としては、海藻や野菜、イモ類、キノコ類が挙げられます!釣りで魚を釣るだけでなく、海藻も買って買えるほうが良いかも知れませんね(笑)

痛風は再発しやすいのか?

治療期間中に飲み薬などで治療を行えば治ると思われがちですがすぐに尿酸値を下げれるわけではなく、痛風の発作を治すために、飲み薬で尿酸値を下げる治療と、生活習慣の見直し(プリン体の摂取量の制限アルコール制限運動習慣の見直しなど)を行う必要があります。

しかし、大抵の人は痛みがなくなったと同時に、元の(プリン体の多い)生活習慣に戻ってしまう人が多く、痛風以前の生活に戻る方は再発しやすいです。

まとめ

本日は、釣り人ならなる可能性の高い「痛風」について、まとめてみました。

プリン体を取りすぎても治療すれば大丈夫と思っていると、痛い目に会うので注意が必要ですね。「痛風」は日々の生活習慣から突然なる病気なので、これを気に会社の健康診断などで尿酸値の指標を注意深く見てみるのもいいかも知れません!

プリン体を取りすぎない食事にすること


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タイよりも単価が高いアイナメ!本命でなくても釣れる簡単な狙い方

アイナメ記事のアイキャッチ

アイナメって実は鯛よりも市場価格の高い高級魚!その刺身はコリコリと弾力があり、一般は出回らない美味な味、知る人ぞ知るアイナメの簡単な狙い方とは?

アイナメが高いのはなぜ?!

釣り人なら、海の根魚である「アイナメ」という魚の名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

根魚であるため、大量に釣り上げることは難しく、メジャーな魚にはなっていないものの、実は、市場の取引価格が2000円から3500円程度(定置網での捕獲はもう少し安い)で取引される高級魚でもあります。

これほど、価格が高くなるのは、根魚であり、捕獲量が少なくなるためとされています。

また、年間通して値動きが少なく、売り場に出されても料亭などに出荷されることが多く、一般のスーパーなどに出回らない魚となっています!

アイナメの外観

アイナメの簡単な狙い方と餌

アイナメを狙う方法は、意外と簡単で、ブラクリおもりや天秤仕掛けで底を狙えば釣り上げれます!

堤防から狙うときはブラクリ、砂浜で狙うときは天秤と覚えておいてください!逆だと根がかりが多発するので、注意が必要です。

エサは、青イソメやゴカイがよく使用されますが、意外と雑食なところもあり、シラサエビやカニなどでも釣り上げられることがあります。

釣る時のポイントとしては、アイナメの食習性を意識することです!

お腹が空いているときは比較的自ら寄ってくるものの、水温が高く動きが鈍いときは、海底の岩場でじっとしているためなかなか釣り上げるのが難しくなります。

なお、アイナメのオスは、産卵期に縄張り意識が強くなる傾向があるため、移動する量は少なくなるもののテリトリーに入ってきたら注目し餌によってきやすくなります

なお、アイナメの産卵期は地域によって差があり、関東以南の比較的に温かい地域では、晩秋~冬、東北や北海道などの寒い地域では早く9~11月とされています。

ちなみにですが、産卵期のオスは鮮やかな黄色の婚姻色となり、縄張りを持ちメスを誘い込んで縄張りの中で産卵させます。そしてメスが産んだ卵が孵化するまでオスが守る習性を持っています。

産卵期のアイナメのオス(体が黄色くなっている)

アイナメの釣れる時期

アイナメの釣れる時期としては、年中釣れるため、比較的サブで狙いに行くものありな魚となっています!サビキ釣りをしながら隣で根魚のアイナメも置き竿で狙うというものよいです。

朝マズメ終わりの日中でも比較的釣り上げられており、青物やシーバス、サビキ釣りで狙らいに行った後に、狙ってみるのも良いです!

アイナメの釣れる時間帯(引用元:アングラーズ

まとめ

本日は、実は意外な高級魚であるアイナメについて紹介した!

釣り人なら一度は狙って釣り上げ、コリコリとした刺し身を食べてみるのも良いかも知れませんね!

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釣り竿にAI(人工知能)を搭載すると、、ボウズで帰ったのも何回目のキャストで青物を釣り上げたのかもバレるってホント?!

世間を賑わす「AI」、バズワードとなってからかなりの時間も立った気がするが、釣り業界ではどのような活用があるのだろうか。本日は、ほとんどの釣り人が知らない、釣り竿にAIを搭載した事例を紹介!

人工知能:AI は、釣り人がどこで何回キャストしたかも把握している?

人工知能、AIと聞いて、まだまだ何かはっきりとしない人も多いだろう。

2020年に映画化された「AI崩壊」で世間でも話題になったが、釣り竿に「AI」を載せると聞いてもピンとこないそこのあなたに、本日は、釣り竿にAIを搭載した驚きの事例を紹介しよう!

本日紹介する釣り業界のAIの活用事例は、釣り竿の角度動きの情報をセンサで計測することで、釣り竿の使用者の行動(キャストしたかや、リールを巻き上げたなど)を把握するAIデバイスFicyLOGである。

なにができるのか、一言でいうと、、
デバイスを釣り竿に取り付けると〜

FicyLOG(引用:独立行政法人 情報処理推進機構 2021年度未踏IT人材発掘・育成事業プロジェクト 成果概要

釣りをしている時の行動がすべて記録される!!!!

動画にある地図は、実際に釣りをしている時に、FicyLOGを取り付けて自動記録された釣行の情報である!

人のアイコンが釣りをしていた場所であり、

右上のアイコン部分に、その時の時刻、その時の行動投げていた、待機、リールを巻き上げた)が表示されている。

ズバリ、上記の情報を見てわかるように、いつ、どこで、何回投げたかのかも、どれぐらい釣れずに待ちぼうけの状態だったのかも、記録もできてしまっている…

磯でずっこけて血だらけになりながらも執念と努力の末に、エギングでアオリイカを釣り上げたあの日も、

落とし込み釣りでひたすら堤防を散策し回ったが一匹もカサゴを釣り上げれずに終わった日も

青物狙いで言ったのにも関わらず、エサの豆アジが釣れずに帰った日も

記録されるわけである。嬉しい反面、苦い思い出もちゃんと記録されるw

どうやってAIは行動を把握しているのか?

上記のFicyLOG、釣り竿に取り付けるだけで、釣り人の行動を記録できるようになっているがどのような仕組みで動いているのだろうか

よくよく調べてみると、こちら論文にも詳しく乗っていた。仕組みとしては、FicyLOGの装置の中に、加速度センサと呼ばれる動きを測定するセンサと、ジャイロセンサと呼ばれる竿の角度を測定する装置が組み込まれている。その情報を使って、AIが釣り人のその時刻の行動を予測する仕組みのようだ!

この技術は「行動認識」呼ばれる技術であり、AppleWatchなどのスマートウォッチでランニングを検知する技術と同じカテゴリのものとなっている。

行動認識のイラスト(論文より引用)

FicyLOGのスペック情報を見てみると、行動を把握するための情報をデバイスで測定し、そのデバイス上で、AIの推論を行っているようなので、「エッジコンピューティング」の一種であるとも言える。釣り業界にこんな無駄に高度なテクノロジーが活用されていると思うと感慨深い..(笑)

AIにより、釣れる場所もわかるようになる!?

実は、釣れる場所もAIにより、特定されるようになりつつある。

株式会社MarkSystemTechnoのツレダスでは、シーバスの釣果情報と天候、気温、ポイントなどの情報をAIに学習させることで、釣れる場所を予想している!

シーバスの釣れる場所予測(ツレダスHPより引用)

ツレダスのすごいところは、これらの予測を行う機械学習システムをBigqueryやKibanaといったサービスを利用し、複合的に可視化まで未いびいていることだ。筆者の得意分野でもある少しシステム開発よりな話になってしまうが、なかなかデータを処理していくフローを見ているとデータのクリーニングなどに格闘した努力がひしひしと伝わってきた..

まとめ

本日は、釣りとAIの事例を2つほど紹介した!

アングラーズなどの釣りSNSが世の中に普及しているが、AIを使った最新技術もどんどん育っており、今後の釣り業界への適応動向に目が話せない!

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川や海での魚の大量死、その原因となる溶存酸素とは?人間には有毒?

ニュースでときたま河川で大量の魚が死んでいることを目撃することもあるのではないだろうか。そのたびに聞く”溶存酸素”とは一体何なのか。そもそもなぜ魚が死ぬのだろうか?

溶存酸素とは

ニュースでも時折よく聞く溶存酸素とは、何なのだろうか。

その答えは、「水中に溶けている酸素の量」のことです。この酸素の解ける量のことを酸素溶解度といい、水の状態(水温、気圧、塩分等など)により異なります。特に水温が上がると水中の酸素の溶解量は少なくなります。なので、端的に言えば、水温が高ければ魚が窒息死しやすくなるということです。

ここで意外なのが、水温が高くなり、酸素溶解度が小さくなると、同時に光合成の原料となる二酸化炭素の溶解度も低下してしまいます。つまり、光合成が行われる速度が落ちるため、水中の溶存酸素濃度は低下します。

また、水温の上昇により、水中に生息する微生物(特に有機物をエサとする動物プランクトン細菌など)の活動が活発化し、微生物の発生に伴う呼吸活動や分解活動による酸素消費がおおきくなります。これにより、より、水中の酸素の量は少なくなってしまうということです。

ちなみにですが、水中の酸素の量によってどの程度魚の活きが変わるかを以下の表にまとめてみました!

溶存酸素量/水量魚の状態
10ml/リットルMAXハイテンション
7ml/リットル高活性状態 ウハウハ!
5ml/リットル水中の生物 イケイケ!!
2.5ml/リットル貧酸素状態 かなりげっそり
2.0ml/リットル魚類死滅
1.0ml/リットル貝類死滅
0.5ml/リットル即刻、窒息死レベル
溶損酸素と水中の生物の活性度の概要

ちなみに、シーバスがよく釣れるエリアは溶存酸素濃度は6.0 ml / l を超えているエリアともいわれています!下図は東京湾の12/7の溶存酸素の分布図です。冬場は水温が低いため酸素も溶けやすく夏場に比べて多い状態になっています。

東京湾の溶存酸素量(出典:東京湾貧酸素水塊分布予測システム)

東京湾であれば、こちらから最新の溶存酸素の推定結果がわかります!

プランクトンは魚の餌となるが時に窒息死を招く:赤潮

これまで、釣り人にとって良い釣果を上げるために必須である、魚の餌となるプランクトンの発生場所を見つける重要性を説いてきた。

しかし、プランクトンには、2種類存在するのはご存知だろうか

動物プランクトンと植物プランクトンである。動物プランクトンは、工場排水などの有機物の多く溶け込んだ水で発生し、呼吸により、水中の酸素を消費する。

一方で、植物プランクトンは、中学の理科でも習ったミドリムシなどである。こちらは、太陽光がある場合に、光合成により酸素を生み出す(なお、太陽光がなければ呼吸をするので酸素を消費する)。

なお、雨や工場排水の大量排出により、ときとして、植物・動物プランクトンの大量発生が起きる。いわゆる赤潮という現象であるが、赤いものは、植物プランクトンである。

植物プランクトンであれば光合成が起きるのでは?

と思いがちだが、赤潮状態で死んだプランクトンが大量に海底に沈降し分解されると、底層近くの酸素が少なくなってしまい、貝や根魚などがしんでしまうのである(分解に酸素が使われるため)。

赤潮の例

ちなみにだが、元々湖や海の底は酸素が少ない。これは、水深が深いほど太陽光が届きにくくなるためである。そこで重要となるのが、対流などによる水の動きである。よく潮が動いていないと魚が釣れないというが、このような背景もあるのである。

人間にしてみれば、冬場換気が悪い教室で授業を受けていると、眠くなるのと一緒で、魚も活性が悪くなり、エサへの興味がなくなってしまうのである。

溶存酸素が多く魚の活性が良くなる場所はどこ?

これまで述べてきたように、酸素が薄い場所では魚がいてもエサに興味を示さない。

それでは逆に、魚の活性が良くなる溶存酸素の多い場所はどこなのだろうか?

サラシの泡立ちがよいところ

磯やテトラポット、防波堤の支柱に波が打ちつけられることによって起きる「サラシ」は、水中に酸素を溶け込ませてくれます。

なぜなら、波が複雑にぶつかった時に水中に気泡が大量に送り込まれ、その酸素が溶け込むからです。そのため、サラシが起きているポイント周辺には魚が集まりやすい傾向にあります。

サラシの発生する場所

滝、水の落ち込みが大きい所

滝や水の落ち込みがある場所もどうように、空気が水中に落とし込まれるため、溶存酸素が高くなる傾向があります。また、これらの場所では、上からエサとなる虫などが落ちてくる可能性もあるため、魚が集まりやすい傾向があるので、一石二鳥ですね!

水の落ち込みの例(出典:Photolibrary)

溶存酸素を測定システムってどんなの?

この溶存酸素を測定するには、専用のセンサーが必要なのですが、海につけていると貝や藻などが付着し、測定精度が落ちてしまうという問題があります。

そのような課題に挑戦し、海洋のIoTセンシングを行っている株式会社MizLlinxという会社もあります。こちらの海洋観測システム MizLinx Monitorでは、溶存酸素などの指標を測定し、水産業の生産性向上などにつなげる事業を展開しています。

MizLinx Monitorの外観(出典:MizLinx HP

まとめ

本日は、ニュースなどでも時折取り上げられる魚の大量死の原因となる溶存酸素について、紹介しました!

個人的には、現在自治体の提供している溶存酸素の推定量は、かなりあいまいなので、海洋センシングのシステムにより収集されたデータを使ってより精度良く、細かくわかるようになればと思っています!

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